■大場正明(映画評論家)


評価:★★★ なかなかGOOD!
実話に着想を得た小説の映画化であり、フィクションの比重が大きい。メロドラマと政治や良心の問題が絡み合い、恋に揺れる若きヒロインが、世界の未来に関わる決断を迫られていく展開は、まさにフィクションの醍醐味。

■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★ なかなかGOOD!
いつ何が起こるのか。愛は人を動かす。ダメとわかっていても止まらない。しかも女性が疑われない時代。過去を振り返りながらJ・デンチの素晴らしい演技のお陰で引き込まれました。緊張の後の家族の絆に救われた。

■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★ ヒマだったら……
デンチと、その若き日々を演じるクックソンの演技は渾身で圧巻だがスパイ・スリラーとして古色蒼然なのは否めない。回想を多用した脚本が堅実すぎるのと舞台がメインの監督だからか。興味深い実話なので勿体ない。

(構成/長沢明[+code])

週刊朝日  2020年8月14日‐21日合併号