一方、地方ランキングに目を通すと、地方ならではの魅力が見えてくる。1位の新宮(しんぐう)町(福岡県)は駅周辺の開発とともに、相島も人気の理由だ。漁師と野生のがともに暮らしてきた島で、町営渡船で片道20分程度。「猫好きの住民にとっては最高の環境。猫と触れ合ったり、写真を撮ったりすることが自然にできる」(副町長)

 沖縄もランキング上位に入る。2位の中城(なかぐすく)村、3位の与那原(よなばる)町は住宅開発が進み、県外からの移住者も多いという。きれいな海にひかれる人が多いようだ。

 離島も人気を集める。29位の十島(としま)村(鹿児島県)は、屋久島と奄美大島の間にある島からなる村だ。生活資金を援助するなど移住促進に取り組んでおり、移住者が増えている。「観光地化されておらず、手つかずの自然が残っているのが魅力」(役場関係者)という。

 ランキングを見て自分に合う街を見つけてほしい。(本誌・吉崎洋夫、松岡瑛理)

週刊朝日  2020年8月7日号

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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