骨はカルシウムなどのミネラルとコラーゲン線維が絡み合って結合している。やはりこのコラーゲン線維にAGEがたまると、変性して骨がもろくなり、骨をつくる細胞もAGEの影響で機能が低下する。つまり、骨という土台がどんどん劣化するだけでなく、補修もできないため、骨量が減り骨粗鬆症になりやすい。

 AGEは軟骨にもたまるため、変形性膝関節症の原因にもなる。さらに、「AGEの影響は見た目にも表れます」と牧田院長。

「肌の老化は酸化だけでなく、糖化も問題なのです。肌にハリをもたせるコラーゲンやエラスチンにAGEがくっつくと、シワやくすみ、たるみなどが生じます。この場合、原因が酸化ではないので、高価なホワイトニングコスメを使っても改善しません。糖化は予防が大事なのです」

(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2020年8月7日号より抜粋