健康診断ではわからない! 老化の引き金“糖化”の恐ろしさとは? (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

健康診断ではわからない! 老化の引き金“糖化”の恐ろしさとは?

このエントリーをはてなブックマークに追加
山内リカ週刊朝日#ヘルス
糖化のわかりやすい現象がパンケーキなどにつく焦げ目。おいしそうだが、人間の焦げは危険な症状だ (c)朝日新聞社

糖化のわかりやすい現象がパンケーキなどにつく焦げ目。おいしそうだが、人間の焦げは危険な症状だ (c)朝日新聞社

イラスト・竹口睦郁 (週刊朝日2020年8月7日号より)

イラスト・竹口睦郁 (週刊朝日2020年8月7日号より)

「その害は、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞(こうそく)、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、白内障、認知症など全身に及びますが、特に今、注視しているのが、糖化による免疫力の低下です」(同)

 新型コロナが猛威をふるう今、免疫力は絶対に下げたくない。

「糖化が起こりやすい環境として指摘されているのが食後高血糖。食事をとった後に血糖値が急激に上昇する状態のことで、『血糖値スパイク』とも呼ばれています。この状態が繰り返されると、免疫細胞の活性が低下して、免疫力が下がってしまうのです」

 私たちの体にあるすべての組織や器官の細胞は、70~140ミリグラム/デシリットルの血糖値の範囲で、最高のパフォーマンスが発揮されるよう設計されているという。それは免疫細胞もしかりで、血糖値が140ミリグラム/デシリットルを超えると免疫細胞の機能が低下し、免疫力が下がる。

 やはり糖の取り込みが悪い糖尿病患者のほうが血糖値スパイクを起こしやすいが、健康な人も、いとも簡単に140ミリグラム/デシリットルを超えるという。

「以前、検証したところ、健康な若い人がオレンジジュースをたった1杯飲んだだけで、血糖値が190ミリグラム/デシリットルまで上がりました。健康診断で測るヘモグロビンA1cや空腹時血糖では、食後高血糖は見つけられません」

 ところで、先に、糖化の影響は動脈硬化や骨粗鬆症などにも及ぶと紹介した。その原因は、糖化によって生じる「AGE(終末糖化産物)」という老化を促進する物質のせいだ。これが実は活性酸素をしのぐほどの健康問題を引き起こすといわれている。

 例えば、血管はコラーゲン線維というたんぱく質によって、しなやかさを保っている。このコラーゲン線維が糖化してAGEがたまると硬くなる。これが、いわゆる動脈硬化の状態だ。また、悪玉のLDLコレステロールにAGEがくっつくと、超悪玉のLDLコレステロールとなる。これが心臓の血管を詰まらせれば心筋梗塞に、脳の血管を詰まらせれば脳梗塞になる。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい