週刊朝日6月19日号 表紙はヒョンビン
週刊朝日6月19日号 表紙はヒョンビン
ヒョンビン (撮影/キム・チュノ)※週刊朝日2012年6月22日号より
ヒョンビン (撮影/キム・チュノ)※週刊朝日2012年6月22日号より
ヒョンビン (撮影/キム・チュノ) ※週刊朝日2012年6月22日号より
ヒョンビン (撮影/キム・チュノ) ※週刊朝日2012年6月22日号より

「愛の不時着」で北朝鮮の将校を演じているヒョンビン(37)。どんなことがあろうが愛する人を守ろうとする姿が、世界中の女性たちの心をわしづかみにしている。過去2度、インタビューした朝日新聞文化くらし報道部記者・林るみさんが彼の魅力を振り返った。

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 ヒョンビンは過去にも2度、大ブレークしている。ドラマ「私の名前はキム・サムスン」(2005年)で一躍スターダムにのしあがり、「シークレット・ガーデン」(10~11年)でその人気は不動のものとなった。いずれの節目にも、ヒョンビンに単独インタビューする機会をえた。人気絶頂のなかで、彼が何を考えているのかを聞いた。

 最初のインタビューは06年、初公式来日したとき。人気者となってもおごったところはまったくなく、礼儀正しく、物腰は柔らかで、落ち着いていた。

 前年、「私の名前はキム・サムスン」の韓国での視聴率は50%を超え、社会現象にまでなっていた。日本での知名度も一気にアップ。

 放送当時は22歳、デビューからわずか2年。傲慢でツンデレの御曹司をベテランの女優キム・ソナを相手に演じたが、新人らしからぬうまさが話題となった。キム・ソナも「キャラクターの把握が100%以上できる人」と絶賛。本人はつねに緻密に計算して役を作ると語っている。

「まずその人物の外見を重視します。せりふを言うまでに、外見にものすごく気を使っています。次に役柄についても調べます。どんな生活をしているか、話を聞いたり、見に行ったり。事前にリサーチして勉強します。スポーツなどが必要だったら練習もします。その役に少しでも近づくための努力を最大限しています」

 シナリオを深く読み、その人物の魅力をどう組み立てるかを多面的に考える。

「とんでもないところがあったり、抜けたりしているところに魅力を感じたりします。それをおもしろく表現すれば、みなさんも喜んでくれるのではないか」

 俳優として最も大切にしているものをたずねると、「真実です」と即答。「演技ではなく、シーンに自分が入り込むんです。自分が本当に思ったり感じたりすることが大事です。ウソがなければ、演技者の感情で見る人の気持ちも動かせるはずだから」

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