生きたダニを捕まえるという「さよならダニー」(イースマイル提供)
生きたダニを捕まえるという「さよならダニー」(イースマイル提供)

 夏を迎え、虫に悩む人も多い。近年の虫取り・虫よけ商品は多彩だ。

 発売2年余りで150万個を売った商品がある。美容品などの企画・販売をするイースマイル(東京都世田谷区)のダニ取りシート「さよならダニー」だ。

 シートは、ダニが好む食品添加物を発泡ウレタンと不織布で覆う構造にした。「ダニの死骸やフンだけでなく、生きたダニを捕まえられる点が大きな特徴。誘引剤は食品添加物だけで、人体に有害な化学物質を使っておらず安全です」(広報担当者)。アトピー性皮膚炎の家族を持つ仲村淳社長が、ダニの専門家と出会ったことが開発のきっかけだったという。

「着る防虫」──。アウトドアブランド「フォックスファイヤー」を展開するティムコ(東京都墨田区)は、そんなうたい文句で、虫よけ効果のある繊維素材を使ったTシャツ、パンツなどを販売する。アース製薬が開発した非揮散性の特殊な防虫剤を、帝人フロンティアの加工技術で繊維につけたものだ。洗濯しても効果が落ちにくく、紫外線もカットできるという。

 100円ショップも、虫よけ関連の商品を拡充している。服や身の回り品に貼れるマスキングテープやブレスレットといった、独特の手軽さが売りだ。

 老舗メーカーも商品を進化させ、負けてはいない。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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