ただし、出演作が少ないことには戦略的な側面も考えられるという。

「ガッキーはバラエティーなどにもあまり出演せず、プライベートも見せない。それによって透明感や神秘性を持たせることで人気を得ている面がありますから、出演する作品もそのイメージのもと、絞っている部分もあると思います」(三杉氏)

 一方、あるドラマ評論家は、2年前に出演した“けもなれ”が空白期間の理由の一つになったのではないかと語る。

「生い立ちも複雑で、言いたいことが言えずに自分でため込むようなストレスフルな女性の役でした。年齢的にもこれまでの明るくニコニコしたキャラから脱却したいところもあったのか、ベッドシーンに挑戦したりしましたが、これまでどおりのイメージを期待して肩透かしを食らったファンもいたようです。空白の2年間は、いったん自分を見つめ直す機会でもあったのではないでしょうか」

 今回のドラマはコメディー要素もある上に、新垣が演じるのは永野芽郁演じる娘の母親役。ヒロインではないことで精神的負荷も小さくなる可能性も高い。新たなガッキー像が見られるだろうか。(本誌・太田サトル)

週刊朝日  2020年7月10日号