一般参賀に集まった人たちに手を振る天皇、皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻、眞子さま、佳子さま=昨年5月4日 (c)朝日新聞社
一般参賀に集まった人たちに手を振る天皇、皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻、眞子さま、佳子さま=昨年5月4日 (c)朝日新聞社

 6月16日、昭和天皇の妃、香淳皇后の逝去20年をしのぶ二十年式年祭の儀が執り行われた。皇居の宮中三殿では天皇陛下雅子さま秋篠宮ご夫妻らが、東京・八王子の武蔵野東陵では眞子さま佳子さまが、それぞれ参拝。外出を伴う皇族方の報道は、久しぶりだ。

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 コロナ禍で、皇室の公務も私生活も「ステイホーム」が続く。5月に予定された両陛下の英国訪問や国内公務も延期・中止。国民から皇室の姿が見えづらくなるなか、天皇ご一家はじんわりと令和色を出しつつある。

 平成では天皇と皇后で別だった外務省総合外交政策局長のご進講を、令和では一緒に受けた。「上皇后陛下は『天皇へのご進講は、国の重要なお仕事なので、皇后は同席すべきではない』とのお気持ちだったのでは。一方、令和の両陛下が同席されたのは、新しい時代感覚であると感じます」(宮内庁OBの山下晋司氏)

 明治時代から皇后が受け継いできたのが、養蚕だ。先日、成長した蚕を「蔟(まぶし)」と呼ばれる網に移す「上蔟(じょうぞく)」の作業を天皇陛下と一緒にしたと報じられた。上皇さまも一緒に繭を収穫することはあったが、「天皇が上蔟を手伝う様子を公表したのは珍しい。平成の代替わりでも、天皇が庶民化したと指摘されましたが、令和ではその流れが一層、進むでしょう」(同)。

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