松原:大失敗だったのが、立憲の福山哲郎幹事長。専門家会議の尾身茂副座長に対して自民党の議員を罵るようなやり方をしたら、国民からいっせいに反発を受け、支持率が下がった。

御厨:国民民主は玉木雄一郎代表が一人で頑張っていたが、何も成しえなかった。

松原:立憲とは合流が破談になったけど、国会では連携していました。でも二つで票を取りに行くところまではいけてない。

御厨:共産党は桜を見る会などで頑張っていた。その点では一番迫力はあった。

松原:立憲や国民とは違って、自分で裏をとってくるから迫力が出ますね。

御厨:維新の会は政党のイメージがあるようでないんですよね。大阪では印象が濃いが、全国区ではない。

松原:社民は党首が代わったことも気づかれませんでしたね。福島瑞穂さんに戻っていたのに存在感がない。

御厨:れいわ新選組はなにをしたんだろう。これも息切れ政党ですね。肝心な問題が起きてから、動いたという話は聞きませんからね。

松原:山本太郎が国会議員でなくなるという判断は大失敗だったんじゃないですかね。今国会にいれば何かできたかもしれないのに。都政タイプじゃない。

御厨:政治がないからうまくいったところがある。国会が前以上に機能しなかったのは確か。国会とはどういう意味があるのかもう一度考えないといけません。

(構成/本誌・吉崎洋夫)

週刊朝日  2020年7月3日号より抜粋