Netflixオリジナルシリーズ「ザ・キング:永遠の君主」独占配信中
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ドハマリできる最新韓流ドラマ20 (週刊朝日2020年6月26日号より)
ドハマリできる最新韓流ドラマ20 (週刊朝日2020年6月26日号より)

 韓流ドラマはイケメン目当ての女性だけが観るなんてイメージはもう古い。ネット配信の定着や“ステイホーム”を機に、男女問わずハマっている人が増えているのだ。日本でもブームになっている「愛の不時着」、「梨泰院クラス」の“2大巨頭”だけではない話題作を韓流ドラマに詳しい識者に聞いた。

【グラビア特集】「愛の不時着」だけじゃない!ドハマリできる韓流ドラマ最新作を一挙紹介

 こってりしたドロドロ劇も、韓国で愛されている。最新作で話題沸騰だったのが、「夫婦の世界」。イギリスBBCの大ヒットドラマ「女医フォスター 夫の情事、私の決断」が原作で、夫婦の熾烈なドロ沼劇が描かれた大人向けドラマだ。韓国で5月16日に迎えた最終回は、28.4%という異例の高視聴率を記録し、大きな話題を集めた。日本ではKNTVで7月10日から放送される予定だ。

「互いに未練がある夫婦が復讐し合ったり、息子をめぐって争ったりと、人間の負の面を嫌というほど見せられるドラマ。“執着”の演技がすごくて、毎回見終わるとぐったりするほど。腹が立ちながらも展開が気になって、結局最後まで見続けてしまうという人が多かった」(韓国在住のライター、成川彩さん)

 一方、同時期に韓国で放送されたドラマ「賢い医師生活」は心温まるヒューマンドラマ。医学部時代の同期で20年来の付き合いになるアラフォー医師5人が、生と死が繰り返される病院で患者を救おうと懸命に仕事に向き合う姿を描く。

「医療ドラマによくある出世争いなどなく、患者や患者の家族と真摯に向き合う理想的な医師を描いていて、心温まります。笑いの要素もたっぷりで、とにかく5人の掛け合いが自然体でおもしろい。安心して観られます」(同)

 同作品を手掛けたシン・ウォンホ監督は、12年から韓国で放送された大ヒットシリーズ「応答せよ」の監督でもある。全3作にわたる同シリーズは、恋愛模様とあわせ、笑いと涙と家族愛もたっぷりという見ごたえあふれるシリーズだ。

「『応答せよ』シリーズは個人的にイチオシ。ドラマ制作陣ではなくバラエティー制作陣が作ったから演出も個性的で、懐メロや昔のドラマなど韓国の文化を絡めながら物語が進むところも、韓国カルチャー好きにとっては大いに楽しめるポイントです。シリーズ全作ハズレなしです」(同)

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松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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