ジム・ロジャーズ「仮想通貨の価値はゼロになる」ビットコインをすすめない理由とは (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

ジム・ロジャーズ「仮想通貨の価値はゼロになる」ビットコインをすすめない理由とは

連載「2020年、お金と世界はこう動く」

このエントリーをはてなブックマークに追加
ジム・ロジャーズ週刊朝日#ジム・ロジャーズ
ジム・ロジャーズ/1942年、米国アラバマ州出身の世界的投資家。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び「世界3大投資家」と称される。2007年に「アジアの世紀」の到来を予測して家族でシンガポールに移住。現在も投資活動および啓蒙活動をおこなう

ジム・ロジャーズ/1942年、米国アラバマ州出身の世界的投資家。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び「世界3大投資家」と称される。2007年に「アジアの世紀」の到来を予測して家族でシンガポールに移住。現在も投資活動および啓蒙活動をおこなう

仮想通貨は生き残れるのか(GettyImages)

仮想通貨は生き残れるのか(GettyImages)

「世界3大投資家」の一人とされるジム・ロジャーズ氏の本誌連載「世界3大投資家 ジム・ロジャーズがズバリ予言 2020年、お金と世界はこう動く」。今回は、「仮想通貨」の将来について。

*  *  *
 私は、ビットコインに代表される仮想通貨(暗号資産)は、いずれ衰退し、すべてがゼロになるだろうと考えている。

 世界経済が危機的な状況のなかで、仮想通貨市場は乱高下している。それでなくても、仮想通貨は数年前には存在すらしていなかったのに、あっという間に100倍、1千倍の価値を持つようになった。これは明らかなバブルで、適正な価格がわからない。仮想通貨は投資の対象ではない。ただのギャンブルである。

 一方で、近い将来に人間が扱うマネーは、コンピューターの中にだけ存在するようになることは確実だ。

 中国では、すでにマネーはコンピューターの中にしか存在せず、現金はほとんど使えない。人民元を握っていても、タクシーにすら乗ることができない。すべてはスマートフォンの中に入っている電子マネーで決済している。そういった商習慣はすでに現実になっている。そして、今後も世界に拡大していくだろう。

 しかし、あなたのスマートフォンの中にある電子マネーは、政府が管理するマネーであることを忘れてはならない。

 政府は電子マネーが好きだ。なぜなら、電子マネーであれば、いつ、どこで、誰が、どの程度の金額を使ったかについて追跡できるからだ。政府は、電子マネーを通じて人々をよりコントロールしやすくなる。

 ある日、あなたが紅茶を飲みすぎたとしよう。するとあなたに、「もっと紅茶を飲む量を減らしなさい」と言ってくる世の中になるかもしれない。

 また、電子マネーは発行コストが安い。現金は、印刷して、運んで、数えなければならない。それは政府にとってコストが高くつく。だから、現金を使うのをやめようとしている。

 だが、政府の管理が及ばない仮想通貨が、マネーとして認められることはないだろう。
 仮想通貨を手がけている人たちは、自分たちは「政府より賢い」と考えているようだ。実際、その人たちが言う通りだと私も思う。しかし、仮想通貨を手がけている人たちが持っていないものを、政府は持っている。それは、銃だ。仮想通貨がいずれなくなると私が考えているのは、政府という権力が持つ「武力」という裏付けがないからだ。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい