田原総一朗「対コロナ“失敗”も共同通信で安倍内閣支持率4割の謎」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

田原総一朗「対コロナ“失敗”も共同通信で安倍内閣支持率4割の謎」

連載「ギロン堂」

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

(イラスト/ウノ・カマキリ)

(イラスト/ウノ・カマキリ)

 6月1日に産経新聞が報じた世論調査でも、安倍内閣の支持率は36・4%、不支持率は52・5%であった。

 これは一体どういうことなのか。

 新型コロナウイルスで、国内の感染者は1万6986人(6月3日現在)、死者は900人と、ヨーロッパ各国や米国に比べて非常に少なく、WHOのテドロス事務局長が「日本の新型コロナ対策は成功している」と表明したことで、おそらく少なからぬ日本人が、安倍内閣に対する評価を変えたのではないか。

 だが、私は安倍内閣の新型コロナ対策が成功したとは全く思えない。
 まず、新型コロナに対する政府の緊急事態宣言は、ヨーロッパ各国、米国に比べて1カ月近く遅れた。そして、他の国々は、いずれも緊急事態に対する違反行為については、厳しい罰則規定が設けられたが、日本の場合は罰則規定がなく、あくまで政府の要請でしかなかった。

 しかも、新型コロナ対策の最も基本であるPCR検査数が非常に少なかった。3月までは、韓国の50分の1、ドイツの17分の1でしかなかった。厚生労働省の認可がないと、どの医療機関での検査もできなかったのである。しかも、政府の経済対策はコロコロ変わった。それなのに、なぜ感染者数や死者数が少なかったのかは、世界中が“謎中の謎”としている。

 日本人は素直すぎる、というよりも、野党が弱すぎて、自民党の議員たちが安倍首相のイエスマンばかりなので、国民の多くが、安倍首相であきらめざるを得ない、と感じているのではないか。

週刊朝日  2020年6月19日号


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい