紅白戦をするオリックス=5月25日 (c)朝日新聞社
紅白戦をするオリックス=5月25日 (c)朝日新聞社

 新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言が全面解除され、プロ野球が6月19日に開幕することが決まった。当面は無観客試合で、レギュラーシーズンは120試合になる見通しだ。

 選手たちは野球ができる喜びが大きい。一方で、調整面では不安がくすぶる。例年は1月の自主トレ、2月の春季キャンプ、3月のオープン戦と体を仕上げていきながら実戦勘を養うが、今年は状況が全く異なる。

 当初は3月20日の開幕に合わせて調整していたが、新型コロナの感染拡大防止のため、3月15日まで行われたオープン戦は無観客試合に。4月7日に緊急事態宣言が出されると、各球団は全体練習から個別練習に切り替えた。ある選手は当時、こう吐露していた。

「試合を積み重ねてコンディションを整えてきたのが、実戦から離れてまた振り出しに戻ってしまった。開幕がいつになるかわからない状況でコンディションを一回落としたほうがいいのか、維持したほうがいいのか。正解がないので難しい」

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