ミニトマトもお勧め (Getty Images)
ミニトマトもお勧め (Getty Images)

 新型コロナウイルスは収束せず、自宅で過ごす時間が増えています。家で手軽に楽しめることの一つが家庭菜園です。5月は夏野菜を育てる駆け込みのチャンスだそうです。挑戦してみませんか。

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「3日に一度の買い物も野菜が中心。肉や魚は買いだめで冷凍するものの、野菜はやっぱり新鮮が一番。こんな時、家庭菜園をやっている人がうらやましくなる」

 そう思う記者は以前、自宅のベランダでトマト作りに挑戦したものの、見事に挫折した。日当たりが悪い上、追肥や水やり、虫退治などに追われ、楽しむどころか疲れてしまった。最後は家庭ごみとして出せない土の処分に手間がかかったという苦い体験がある。

 野菜栽培に関する著書などが130冊以上ある恵泉女学園大教授の藤田智さんは、こう語る。

「巣ごもり生活のこの時期だからこそ、家族で野菜を育てる楽しさが改めて注目されています。実際に園芸店では種や苗が大人気という話も聞きます。お店に行ってみたらわかりますよ」

 初心者にはサニーレタスやミニトマトがお勧めだ。苗から育てるのがいい。種からだと時間がかかるため、水やりや害虫などで失敗する可能性が高くなる。

「この二つは追肥とわき芽取りをきちんとして、虫や病気が出にくい状態にすれば作れます。他にはコマツナとワケギ、ニラなどですね」

 1カ月で収穫できるという。果菜ならシシトウが育てやすい。

 では、どんな準備をしたらいいのか。培養土やプランター(鉢)、病害虫対策のものなどは園芸店のほか、100円ショップで買えるものもある。藤田さんは培養土や肥料について、こうアドバイスする。

「培養土は水はけのよいものを。肥料は、化学肥料でも有機肥料でも液体肥料でもかまいませんが、それぞれ追肥の回数が異なります。液体肥料の場合は1週間に1回、化学肥料と有機肥料は2週間に1回必要です」

 農薬については、こう話す。

「体に害のない自然物由来の農薬を使うことです。たとえば、BT菌から作ったBT剤(微生物殺虫剤)などを使えば安心ですね」

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