小池氏と堀江氏は2017年5月、本誌の企画で初対談している。このとき、堀江氏は「小池さんの政策には面白いものがたくさんありますね」と持ち上げつつ「東京は正直ちょっと、勢いがない」とチクリ。小池氏も「ホリエモンは本当のことを全部、そのまま言っちゃうから、敵をつくるんだと思いますよ(笑)。私もそうですが」とやり返していた。

 堀江氏の事務所に出馬の真意を問い合わせると、「出馬の可能性はございますが、今のところ未定です」という返事だった。

 もっとも、誰が知事でも今後は「茨の道」だ。コロナ対策のため、都は貯金にあたる「財政調整基金」を95%近く取り崩してしまったのだ。音喜多氏が語る。

「都が15年以上かけてためてきたお金を一気に使い尽くしたわけです。しかも今後数年間は税収も減収傾向が確実。来年以降の都政は極めて難しい舵取りを強いられるでしょう」

(本誌・上田耕司)

週刊朝日  2020年6月5日号

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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