だが、『マイナンバーはこんなに恐い! 国民総背番号制が招く”超”監視社会』などの著書がある自治体情報政策研究所(大阪府松原市)の黒田充代表は「吉村知事は個人情報保護を優先と言う。しかし、メルアドだけで個人を特定できる場合も多く、メルアドも個人情報だ。大阪府は膨大な個人情報を持つ。メルアドを氏名、住所などと結びつけることも可能だろう」と指摘。さらに「QRコードをスマホで読み込みメルアドを登録することで、このイベントにこの日時に来たといった行動履歴を府に知らせることになる。もちろん行動履歴も個人情報だ。本人からの同意を得る問題も含め、再検討すべきではないか」としている。

(ジャーナリスト・粟野仁雄)

*週刊朝日オンライン限定記事