5年ぶり1部昇格の立教ラグビー部 躍進の裏に「識学」あり!

2020/05/18 11:30

 西田さんは卒業後、社会人のNECグリーンロケッツへ。立教初のトップリーガーとして10年間プレーして16年に引退。NECで営業をしながら、土日は立教のコーチをしていました。

 立教のラグビー部には合宿所がありません。実家やアパートなどから通っている学生たちの集まりです。強豪チームの部員とは体格や、高校時代の実績は見劣りします。

西田さんはラグビーへの情熱と愛で、部員を引っ張りました。Bでは圧勝するのですが、入れ替え戦で成蹊の壁が崩せません。悩んでいた西田さんに、ラグビー仲間の早稲田ラグビー部コーチ・後藤翔太さんから連絡がありました。

「識学を学ぼうよ」

 しきがく? 何だろう。西田さんには、ちんぷんかんぷんでした。

 東京都品川区に、識学という組織論でコンサルタントをする「識学」という会社があります。会社設立は15年。後藤さんは、ここの社員です。

「識学」とは、人間の意識構造に着目した組織論です。物事を正しく認識すれば正しい行動をすることができる。でも、間違った認識をすれば間違った行動をして組織の成長を妨げる、との考えです。

 たとえば、会社の飲み会です。上司は部下たちに、「無礼講」を宣言します。楽しく飲む。2次会、行くぞー。一致団結、仕事ガンバロー。

 ありがちな光景ですが、識学的には……、

 アウトー!

 上司と部下との関係が崩れてしまうのです。上司は部下を評価する立場にあります。けれど、お互いに心を許しすぎると、上司の部下への遠慮、部下の会社への不平不満だらけになり、組織が成長しません。

 識学的に言う上司の間違いを、もう一つ。

 上司たちの飲み会、愚痴のオンパレードです。

「うちの新人、いつまでも使えない」

「あいつら、やる気があるのかね」

 誰が悪いのか? 識学的な答えは……、

 上司が悪い。

 人の成長とは、できないことができるようになること。まず、自分は何ができないのかを認識しなくてはなりません。できないと新人に指摘するのは、上司です。指摘しないから、新人はできるようになる努力をしないのです。

 識学では、経過変化という言葉も使われます。目先のことばかりを考えずに、未来の目標をきちんと設定して努力をしていく。時間の経過とともに力を積み上げていく、そんな変化が大切なのだとか。

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