タレント・中川翔子さん (c)朝日新聞社
タレント・中川翔子さん (c)朝日新聞社

 タレントの中川翔子さんがコロナ禍で始めたチャレンジについて語る。

【写真】中川翔子さんのバースデーライブ

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 新型コロナウイルスの影響で、テレビなどの収録が止まり、予定していたライブも飛んでしまい、急に仕事がなくなりました。

「もう、私はこれで終わりかな……」

 一瞬、先のことが見えなくなって、心が潰れかけました。私の仕事のようなエンターテインメントは、心に余裕があってこそ人びとに楽しみを届けられると思うんです。

 仕事をしていて一番幸せを感じる瞬間は、子どもたちに笑顔を届けられたとき。昨年の今ごろを振り返ると、イベントで子どもたちと一緒にポケモンの歌を歌ったりしていたなぁ。なんてあの時間が尊いものだったのだろうと、気づくことができました。

 はじめは、ネガティブになり、SNSでも不安な言葉を発信してしまったんです。でも……そういえば、私はもともとオタクだな。趣味は全部インドアだった。しかも、やりたいことがめちゃくちゃいっぱいあるなと。オタクって家の中で忙しいじゃないか(笑)。

 なんなら、これまで挑戦できなかったことを始めようと思い立って、ユーチューブチャンネルを開設してみたんです。「ファイナルファンタジー7リメイク」という好きなゲームを実況しながら生配信をしてみたら、夜中の1時過ぎにもかかわらず、2万人以上も集まってくれました。北海道から沖縄まで、年齢もさまざま。ロックダウン(都市封鎖)中のニューヨークやミラノにいる人も参加してくださって、感動しました。ピンチのときでも、家にいても、大好きなことがあれば、インターネットを通じて同じ時間を共有できるんですよね。

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