※写真はイメージです (GettyImages)
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 新型コロナウイルスに対する恐怖からか、トラック運転手に対する差別的な言動や行動が横行している。

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 2月下旬に北海道の鈴木直道知事が「緊急事態宣言」をした直後、札幌市から東京都内の店舗に家具を運んだNさん(51)。荷下ろし先で店の担当者にかけられた言葉が忘れられない。

「『中国並みに感染者が増えてるんだって? 駐車場の端っこで扉を全開にして換気してからこっち来てよ』と。俺たちはバイ菌じゃねえって怒りで体が震えましたよ」

 千葉県から家電製品を岩手県へ運んだ大型トラックのYさん(36)は、盛岡市内のコンビニで、弁当を買っているわずか数分の間に、運転席側のドアに「×」と傷をつけられていた。

「他県から来るな!という嫌がらせでしょ。『足立』ナンバーだったからだと思いますけど、レジャーの人たちと一緒にされてはかないませんよ」

 身内からも差別的な目を向けられている例もある。宅配便の荷物を大型トラックに積み、東京−大阪を往復するDさん(33)は3月末、妻の父親にこう言われた。

「あんたは(コロナが)危ないから帰ってこなくていい。しばらくトラックで寝泊まりしてくれ」

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