03年秋のドラフト自由獲得枠で巨人に入団すると、最多勝を2度マークするなど先発の柱として長年活躍。人格者として知られ、仲間からの人望も厚かったが、18年オフにFA移籍で巨人入りした炭谷銀仁朗の人的補償で西武に移籍した。移籍1年目の昨年は左前腕の故障などで1軍登板なし。新天地で復活を目指す。

・長野久義(巨人、広島)35歳

 日大4年時に春、秋の東都大学リーグ戦で首位打者を獲得。3拍子そろった選手としてプロから評価を受け、06年秋のドラフトで日本ハムから4巡目で指名された。だが、巨人入りを熱望していたことから入団を拒否した。

 社会人野球・ホンダに進み、08年秋のドラフト前に巨人以外から指名された場合は会社に残留する意向を示していた。しかし、ロッテがドラフト2巡目で強行指名。入団を断り、09年秋のドラフト1位で巨人に入団した。

 2年目の11年に打率3割1分6厘で首位打者、12年に173安打でシーズン最多安打に輝くなど主力として活躍していたが、18年オフにFA移籍で巨人入りした丸佳浩の人的補償で広島に移籍。昨年は72試合出場で打率2割5分、5本塁打と不本意な成績に終わった。

・菅野智之(巨人)30歳

 母方の伯父は巨人・原辰徳監督。東海大で最速157キロの直球を武器に、4年秋に首都大学リーグ新記録の通算14完封をマークした。同リーグ通算37勝4敗、防御率0.57と圧巻の成績を残して巨人入りを熱望。11年秋のドラフトで「相思相愛」の巨人の単独指名が予想されたが、日本ハムも1位で強行指名。クジで交渉権を獲得したのは日本ハムだった。

 菅野は1年間の浪人生活を選択した。大学の練習施設を使用して自主練習をする日々を送り、12年秋のドラフト1位で巨人に入団。プロ7年間で最優秀防御率を4度、最多勝を2度獲得するなど球界を代表するエースとして活躍している。(梅宮昌宗)

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