中村医師は、新型コロナを機に走り始めたビギナーほど注意して欲しいという。



「以前から運動をしている人は、肺で酸素を取り込む能力(最大酸素摂取量)が鍛えられていて高いため、それほど息が上がりません。ところが、普段から運動していない人は、その能力が低いので、脈や息が上がり、鼻で換気せず、口を大きく開けて酸素を取り込んで、吐き出すようになります。呼気をいっぱい出しており、咳をしている状態に近いと言えます」
 
 もし無症状で自覚症状がないまま新型コロナに感染していたとしたら、周囲の人にウイルスを含んだ飛沫をまき散らしながら走るという、恐ろしい事態になってしまうのである。

 中村医師によれば、ジョギング中、もし前方に歩いている人がいる場合は、その人の2メートルほど横に外れて追い越すことで、相手へ直接、大量の飛沫を浴びせてしまうことを避けるなどの工夫が考えられるという。
 
 自分の健康維持も大切だが、周囲の人にも気を配れるよう心掛けたい。

(本誌・岩下明日香)

※週刊朝日オンライン限定記事