村上春樹が苦境の飲食店へメッセージ「つらさ、身に沁みてわかる」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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村上春樹が苦境の飲食店へメッセージ「つらさ、身に沁みてわかる」

連載「RADIO PA PA」

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延江浩週刊朝日#延江浩
延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー。国文学研究資料館・文化庁共催「ないじぇる芸術共創ラボ」委員。小説現代新人賞、ABU(アジア太平洋放送連合)賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞など受賞

延江浩(のぶえ・ひろし)/1958年、東京都生まれ。慶大卒。TFM「村上RADIO」ゼネラルプロデューサー。国文学研究資料館・文化庁共催「ないじぇる芸術共創ラボ」委員。小説現代新人賞、ABU(アジア太平洋放送連合)賞ドキュメンタリー部門グランプリ、日本放送文化大賞グランプリ、ギャラクシー大賞など受賞

はち巻岡田のテイクアウト「酒肴セット」

はち巻岡田のテイクアウト「酒肴セット」

 TOKYO FMのラジオマン・延江浩さんが音楽とともに社会を語る、本誌連載「RADIO PA PA」。今回は、コロナ禍に苦しむ飲食店について。

【写真】はち巻岡田のテイクアウト「酒肴セット」

*  *  *
「いま世の中は大変なことになっています。そのために仕事がなくなり、あるいは仕事ができなくなり、厳しい状況におかれている方も多くおられると思います」

 先日放送の「村上RADIO」で春樹さんがこんなメッセージをリスナーに届けた。

「僕も昔、7年くらい飲食店を経営していました。だからローンを抱え、高い家賃を払って、従業員に給料を払い、それでいて何か月も店を開けられない、先行きもわからないというのがどれくらいつらいことか、身に沁みてわかります。こんなときに僕にできるのはどんなことだろうと、日々考え込んでしまいます。音楽や小説みたいなものが、ほんのわずかでも皆さんの心の慰めになればいいんですが……」

 ジャズバーを経営していた春樹さんの言葉が心に響いた飲食店関係の方も多いのではないかと思う。

 新型コロナウイルス対応で街並みはどこも閑散としている。リモートワークで平日も。それでも昼時はOLやビジネスマンがレジ袋を手に提げている。濃厚接触を避け、テイクアウトというわけだろう。

 ごく親しい友人、フードライターの小石原はるかさんからメッセンジャーで連絡があった。「『鳥茂』が弁当始めます。お任せの串焼きに米飯で5百円。生産者支援のための価格です。普通のお腹の人なら充分満腹になる量だそうです」

 店主の酒巻さんにはお世話になった。いてもたってもいられず新宿の鳥茂に飛んで行った。開店11時には既に何人か並んでいて、酒巻さんにもご挨拶できた。僕は4箱購入、新緑の羽根木公園で嬉しく食した。

 自分の足と舌で、彩りある豊かな料理をいつも紹介してくれるはるかさんによれば、今回の緊急事態宣言で無期限で休む店も多いという。その一方、自店の味を生かしながらテイクアウトメニューを打ち出すところもあり、どこも気合が入って美味しい。そういう店は絶対生き残る!と断言する。


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