そして日々続けていきたいのは、足のストレッチだ。菊池さんの著書『100歳までスタスタ歩ける足のつくり方』から、三つのエクササイズを教えてもらった。

「足首をきちんと動かしたり、ふくらはぎの筋肉に刺激を与えたり、足裏の筋肉を鍛えたり……ということをしておかないと、いざ通常のウォーキングやランニングを再開できる時がきても、足は思うように動きません。短時間のエクササイズでもコツコツ続けて、動かないところがないように足の手入れをしていきましょう」

 まず行いたいのは「ふくらはぎのばし」。これはタオルを使い、足首の柔軟性を高めるために行う。ふくらはぎの筋肉も動かすので、当然むくみ改善にもよい。

 そのあと行いたいのが「足首上げ下げ」。これはふくらはぎの内側の筋肉に効くよう意識しながら行う。この二つのエクササイズを丁寧に行うだけでも、足のむくみはかなり遠ざけることができるはずだ。

 そして「タオルギャザー」。これは足指のストレッチであると共に、足裏の筋トレでもある。

「指の付け根であるMTP関節から曲げて、タオルをギューッと握るようにしてください。指先だけでタオルを握っても、足裏の筋肉を鍛えることはできませんので要注意。初めのうちはちょっと足が疲れてしまうかもしれませんが、足の健康を守るためにはとても重要なエクササイズですので、がんばって続けましょう」

 各エクササイズ、2分を目安に行う。三つのエクササイズで計6分なので、余力がある人は下半身全体の筋力アップのためにスクワットをプラスしてもよい。

「エクササイズを行う時間帯は、いつでもかまいません。自分がやりやすい時間にトライして、足の健康を守るようにしてください。足が弱らないようにすることは、全身のフレイルを遠ざけることにつながるのですから」

週刊朝日  2020年5月8‐15日号より抜粋