「一昨年の夏から京大見学を実施。今年の現役生は初めて参加した学年です。OB、OGの京大生から話を直接聞いたことで、志望者が増えたのではないかと思います。また、今年の現役は例年よりもSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の生徒が多く、勉強に対する意欲も高かったです」

 ほかにも、北大115人合格の札幌北(12位、北海道)、東北大96人の仙台第二(21位、宮城)、九大126人の修猷館(29位、福岡)など公立の伝統校には地元志向が見られた。

「地方は公立校から地元の旧帝大に進学という流れが昔からあります。文系であれば、地元での就職や地方公務員を目指すなら、地元の旧帝大が有利でしょう。今は近くで暮らしてほしいと願う親も多いと聞きます」(安田さん)

 現在、新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るっているが、難関大を目指す受験生にとっては、4月は志望決定の大切な時期。予防に努め、この一年のスタートを切ろう。

(本誌・緒方 麦)

*表の見方
東大と京大の合格者総数に難関国立8大学合格者数の合計を加えた合格率の高い50校を表にした。難関国立8大学は、北海道大、東北大、名古屋大、大阪大、九州大、一橋大、東京工業大、神戸大。合格者数は、合格実績のある学校への本誌とサンデー毎日、大学通信の合同調査(3月30日現在判明分)。推薦・AOなどの合格者を含んでいる。合格率(%)は、合格者数を卒業生数で割った数字。通信制・定時制を併設している学校は、それらを除く全日制の卒業生で算出した。同率で順位が異なるのは小数点第2位以下の差による。
協力・大学通信

週刊朝日  2020年4月17日号