田原:僕は好きな女性には、裏切られてもいい、殺されてもいいと思う。この考え方は20代のころからずっと同じ。年齢は関係ない。セックスの有無という肉体的な部分は変わるかもしれないけど、恋愛ってそういうものだと思う。

紗倉:私、AV撮影で「平均年齢70.3歳のおじいちゃんとの性交」みたいな作品に出たことがあったんです。年齢的にそんなに情熱的じゃないだろうというイメージを持っていたら、みなさんすごくアグレッシブで。何か誤解していたなという発見がありました。年齢のことを後ろめたく思う必要はないという姿勢だったので、私もすごく楽しかった。そういう経験も含めて、この小説を書いていたというのもあります。

田原:シルバーセックスの社会問題として重要なのは、いくら男性がアグレッシブでも、女性が60代を過ぎるとセックスが嫌になることが多いこと。男性は70代になってもしたいからね。

紗倉:女性は体の変化の段階が多いので、自分の体の変化を察知して、ということもあるかもしれませんね。でも、私は今のところ「性欲おばけ」なので、年を取ってもたぶんしたいと思っているなと思います(笑)。

(構成/本誌・秦正理)

週刊朝日  2020年4月10日号より抜粋

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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