林:寄付した服はみんな財団に展示してあるんですか。
小林:展示してあります。大きくてきれいなガラス張りのクローゼットをつくってくださって、そこに展示してあって、いつでも誰でも見れます。
林:小林さんって、ほんとに早い時期にパリに行って、バーキンのバッグを買ったり、サンローランの洋服を買ったりしたんですよね。
小林:ジェーン・バーキン(英国出身の女優・歌手・モデル)に会いに行ったんです。「ジャマン」(ジョエル・ロブション経営のパリの三つ星レストラン)で会ったんですけど、そのとき彼女はサンローランのファーにバッグを持っていて、あのバッグは絶対エルメスに違いないと思ったら、2カ月前に彼女がオーダーしたものだったんです。
林:それが「バーキン」だったんだ。
小林:そう。だからほんとにバーキンのバッグが世に出る最初の最初。
林:ひょえ~。話が変わりますが、このあいだ、原由美子さん(スタイリスト)にここに出ていただいてお話をうかがったんです。
小林:はい、読みました。
林:今、ファストファッションが人気で、ちょっと背伸びしてハイブランドのものを着ることがなくなってるけど、「それがいいことなのか悪いことなのかわからない」とおっしゃってました。
小林:私もZARA、ユニクロは大好きで、冬のセーターとか、ほぼほぼユニクロです。スカートとかもZARAが多いですよ。全然普通に着ちゃう。
林:ほんとですか。ZARAとかユニクロを着てふつうのお母さんをしてた時代が25年もあって、「クウネル」で素敵なものを着るときはピタッと着こなすっていうのがすごいですよね。
小林:雑誌とかを見て、たとえばハワイとか行ったときにシャネルに行って、「でも、着ていくところがないのよね」なんて思いながら買っちゃったり、昔はそんなことはたくさんありましたよ。洋服は好きだったから、やっぱり買ってたかな。
林:田辺エージェンシー(大手芸能事務所)の社長夫人として、イブニング着てどこか行くということはなかったんですか。