山崎賢人の黄ばんだ歯と松岡茉優の“癖”…行定勲、新作映画の裏話明かす (1/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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山崎賢人の黄ばんだ歯と松岡茉優の“癖”…行定勲、新作映画の裏話明かす

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鈴木裕也週刊朝日
行定勲 (ゆきさだ・いさお)/1968年、熊本県生まれ。岩井俊二、林海象らの助監督を経て、2000年に「ひまわり」で劇場公開監督デビュー。01年「GO」で日本アカデミー賞最優秀監督賞、04年公開の「世界の中心で、愛をさけぶ」が興行収入85億円の大ヒット。「ピンクとグレー」(16)、「うつくしいひと」(16)、「ナラタージュ」(17)を発表。「リバーズ・エッジ」(18)はベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品に。映画以外に舞台演出も多数手がけている。 (撮影/写真部・加藤夏子)

行定勲 (ゆきさだ・いさお)/1968年、熊本県生まれ。岩井俊二、林海象らの助監督を経て、2000年に「ひまわり」で劇場公開監督デビュー。01年「GO」で日本アカデミー賞最優秀監督賞、04年公開の「世界の中心で、愛をさけぶ」が興行収入85億円の大ヒット。「ピンクとグレー」(16)、「うつくしいひと」(16)、「ナラタージュ」(17)を発表。「リバーズ・エッジ」(18)はベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品に。映画以外に舞台演出も多数手がけている。 (撮影/写真部・加藤夏子)

「劇場」の撮影現場で (メイキング映像から)

「劇場」の撮影現場で (メイキング映像から)

 気になる人物の1週間に着目する「この人の1週間」。今回は「世界の中心で、愛をさけぶ」「ナラタージュ」など、恋愛映画のヒット作を送り続けてきた行定勲監督。4月17日公開の新作は、どうしても自分の手で映画化したかったという又吉直樹原作の「劇場」だ。

【写真】「劇場」のメイキング映像はこちら

*  *  *
 又吉直樹原作の「劇場」は、演劇の世界での成功を夢見る男女が出会い、理想と現実との間で葛藤する青春恋愛小説。行定監督は「劇場」が小説誌に発表された日に書店で買い、翌日には読み終えた。その段階ですでにラストシーンが脳裏に浮かんでいたという。

「これは絶対に映画化したいと強く感じました。すぐにプロデューサーに電話して、僕に映画化させてほしいと伝えていました」

 立候補した理由の一つは、かねて日本の恋愛映画について感じていたジレンマを解消できるのではないかと思ったことだった。

「男と女のどうしようもなさを描きたいと思っていたんです。恋愛劇はしばしば大きな障害を持った二人の話という形で描かれますが、そうではなく何ものでもない若い男女の恋愛を演出したいと思っていました。『劇場』で描かれているのも、社会から切り捨てられることを覚悟しながらも演劇の世界で夢を追いかける普通の若者の恋愛劇。世界ではこういうテーマの映画はたくさん作られているのに、日本ではそんな男女の恋愛映画は地味で受けないと考えられがちで、作らせてもらいにくいところがある。でも、芥川賞で注目された希代の作家が書いた恋愛小説が原作なら、たくさんの人に観てもらえる映画になる要素がふんだんにあると思ったんです」

 もう一つの理由は、原作に対する強い共感だった。

「読んだ瞬間に、すべての場面で、主人公の気持ちや男の愚かさが全部わかった。僕にとっては身に覚えのあることしかない。自由気ままに夢を追いかける男の自我が、勝手に恋人との間に溝を作って、相手を傷つけてしまう。この愚かさを浮き彫りにできれば、一般の人から見たら、一見どうでもいい二人のことが、あたかも自分のことのように感じられる作品を作れると思ったんです」


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