「すごく勇気がいることだし難しいし、言葉が詰まってしまうかもしれないけど、話すことでちょっと気が楽になることもあると思う。それが私からのお願い事です」。

 欅坂で中学生の時からグループ最年少の不動のセンターとして活躍してきたが、SNS上では自身やグループに対して誹謗(ひぼう)中傷の言葉が書き込まれることが多々あった。心を大きく傷つけられ、生きるのもつらい日々を送っただろう。平手が自身の経験に基づいて訴えた一連のメッセージに、ネット上では多くのコメントが殺到した。

「自分を犠牲にして、身体も心もボロボロになって、それでも限界まで私たちに歌を届けてくれてありがとう。本当に最後まで欅坂の避雷針でいてくれてありがとう」

「てち(平手)大好きだよ。自分はいじめられていたけど、てちのおかげで自殺せず勇気を出して先生に報告できました」

「小中高と何度もSNSの利用方法の説明や情報モラル教室があったけど今回のラジオが1番の教材だったと思います。もちろん学校の指導が無駄とかは思ったことはないけど、てちの経験も含んでいるであろう一言一言の重みがやっぱり強かったな。ファンのお願いはてちからのお願いと同じだと思います。まだ18歳だけど普通の18歳よりも濃密で過酷な体験をしていると思います。彼女の未来に幸あれ」

 平手に感謝の思いをつづる書き込みがたくさんあった。

 才能あふれる個性的なパフォーマンス、周囲を引きつける独特のオーラはアイドルの枠を超えて多くの人たちの心を揺さぶった。今後は女優、ソロ歌手としての活躍が注目される。(牧忠則)

※週刊朝日オンライン限定記事