「米国の教育制度はひどい」 ジム・ロジャーズ、米国衰退を憂う (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「米国の教育制度はひどい」 ジム・ロジャーズ、米国衰退を憂う

連載「2020年、お金と世界はこう動く」

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ジム・ロジャーズ週刊朝日#ジム・ロジャーズ
ジム・ロジャーズ/1942年、米国アラバマ州出身の世界的投資家。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び「世界3大投資家」と称される。2007年に「アジアの世紀」の到来を予測して家族でシンガポールに移住。現在も投資活動および啓蒙活動をおこなう

ジム・ロジャーズ/1942年、米国アラバマ州出身の世界的投資家。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並び「世界3大投資家」と称される。2007年に「アジアの世紀」の到来を予測して家族でシンガポールに移住。現在も投資活動および啓蒙活動をおこなう

シンガポールの教育は厳しい(※写真はイメージです)

シンガポールの教育は厳しい(※写真はイメージです)

「世界3大投資家」の一人とされるジム・ロジャーズ氏の本誌連載「世界3大投資家 ジム・ロジャーズがズバリ予言 2020年、お金と世界はこう動く」。今回はアジアと米国の教育の違いについて。

*  *  *
 日本や韓国、中国、シンガポールなどアジアで行われている教育に関しては、「子供に対する要求が多すぎる」といった批判をよく聞いてきた。しかし、私はむしろ、「それこそが望むべき教育だ」と思っていた。

 実際、自分の子供をシンガポールの学校に通わせてみると、私が思っていた以上に要求が高く、スピードが速く、活気があった。子供たちが1年でこなす宿題の量は、私が米国で経験した12年間の宿題の総量より多い。やりすぎと感じることもないわけではないが、アジアの教育制度の凄さを実感した。

 それに比べると、米国の教育制度はひどいものだ。私がアラバマ州で学んだ時代と今は全く違う。あのころはまだ、米国は教育に対して今よりも投資していたし、子供に対する要求も高かった。

 しかし、その後、米国の教育は地に落ちてしまった。ある研究によると、米国の小中学校は国際テストで上位20位にも入らない。最近の調査では、米国の大学を卒業した人の50%は、新聞の社説を読んで、正しく内容を伝えられないという。

 社会人の多くが、クレジットカードを正しく使うための説明書きを読んでも意味がわからない。そんな米国の大学教育に未来はない。大学生への教育ですらそのレベルだから、小学生も、まともに読み書きができない生徒に育ってしまう。

 なぜ、米国の教育がそこまで凋落したのか。親が、子供に勉強をさせるよりも、楽をさせたいと思っているからだ。子供たちが学校での勉強について文句を言ったら、母親は叱咤激励するどころか、「あなたの言う通り、これは難しすぎる」と調子を合わす。

 世界の歴史の中で、どんなに成功した国も、頂点に達した後は衰退していく。それは、国民が楽で簡単な道に流されてしまうからだ。


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