「名探偵ピカチュウ」(ロブ・レターマン/97分/2019年)


お孫さんとぜひ。人気ゲーム「ポケットモンスター」をハリウッドが実写映画化。ふさふさ&モッフモフでちょっと毒舌なピカチュウが老若男女をひきつける。

「gifted/ギフテッド」(マーク・ウェブ/101分/2017年)
数学に天才的才能を持つ少女を、亡き母親に代わって育てる叔父の葛藤が描かれる。子どもとの向き合い方を考えさせられる。

「ボンジュール、アン」(エレノア・コッポラ/92分/2016年)
旅行気分を味わいたい人に。大人女子のダイアン・レインがカンヌからパリまで旅をする。フランシス・コッポラの妻が監督で、彼女の実体験を元にしている。名画や歴史うんちく、シニア夫婦の悲哀も混じる。

「ネクスト・イン・ファッション」(動画配信サービス「Netflix」で配信)(10話のリアリティー番組/1話約50分/2020年)
料理の鉄人」ファッション版!? 世界中から集められたファッションデザイナーたちが、わずか2日でランウェーを飾る服を作って競う。デザイナーたちの個性とセンスのぶつかり合いがドラマチック。

【映画評論家・若林良さん選】
「櫻の園」(中原俊/96分/1990年)
チェーホフの『櫻の園』を演劇部の女子高校生たちが演劇として作り上げていく模様が描かれる。原作は吉田秋生による同名の漫画。

「ホーホケキョ となりの山田くん」(高畑勲/104分/1999年)
いしいひさいちによる4コマ漫画「ののちゃん」の兄・山田のぼるを主人公にした作品。ほのぼのした日常もののせいか、ジブリ作品の中では影が薄い。しかし、作画のクオリティーは抜群。

「映画ドラえもん のび太と鉄人兵団」(芝山努/97分/1986年)
劇場版の第7作。宇宙から攻めてくる鉄人兵団にのび太たちが立ち向かう。初期ドラえもんシリーズの中でも最高作。文明や科学技術に対する問いが重い。

「リアリティのダンス」(R15+)(アレハンドロ・ホドロフスキー/130分/2013年)
チリ出身のアレハンドロ・ホドロフスキー監督の自伝的映画。幻想と現実が入り交じる、「なんでもあり」の作品。

「天城越え」(三村晴彦/99分/1983年)
松本清張原作のサスペンス。初老の男性が、14歳だった時に犯した殺人を回想する。娼婦役・田中裕子の体当たりの演技が魅力。

「暗いところで待ち合わせ」(天願大介/129分/2006年)
乙一原作。目の不自由な女性の家に殺人の嫌疑をかけられた男性が忍び込む。ふたりが次第に心を通わせていく……。

「ミスト」(フランク・ダラボン/125分/2007年)
スティーブン・キング原作。霧に覆われた町が舞台。しだいに集団が恐怖に襲われていく過程は今の状況にもつながる?

「ダンス・ウィズ・ウルブズ」(ケビン・コスナー/181分/1990年)
19世紀、南北戦争時代、アメリカにおける白人と先住民の交流を描いた西部劇。異文化に向き合い、ともに生きていく。

「お早よう」(小津安二郎/94分/1959年)
日本映画の巨匠・小津安二郎の喜劇。小津作品の中では気軽に見られる作品で、名作に触れるいい機会。

「鳥」(アルフレッド・ヒッチコック/119分/1963年)
巨匠ヒッチコックのパニック系サスペンス。ダフネ・デュ・モーリアの小説が原作。鳥の群れが突然人間を襲いだす。

※時間、製作年は「映画.com」を参考

(本誌・秦正理、岩下明日香)

週刊朝日  2020年3月20日号

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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