金魚坂 ビーフ黒カレー/金魚や鯉の卸売問屋として江戸時代から続く老舗。金魚釣りが楽しめる釣り堀もある。20年前、水槽だった場所を改装して喫茶店をオープン。人気の「ビーフ黒カレー」は、長時間炒めた野菜の甘みと牛肉のうまみがとけ込む欧風カレー。大ぶりにカットした肉も食べ応えがある。サラダ、味噌汁、杏仁豆腐に、コーヒーもしくは中国茶付き2000円。平日のみお得なランチ1700円を提供。税込み (撮影/写真部・小山幸佑)
金魚坂 ビーフ黒カレー/金魚や鯉の卸売問屋として江戸時代から続く老舗。金魚釣りが楽しめる釣り堀もある。20年前、水槽だった場所を改装して喫茶店をオープン。人気の「ビーフ黒カレー」は、長時間炒めた野菜の甘みと牛肉のうまみがとけ込む欧風カレー。大ぶりにカットした肉も食べ応えがある。サラダ、味噌汁、杏仁豆腐に、コーヒーもしくは中国茶付き2000円。平日のみお得なランチ1700円を提供。税込み (撮影/写真部・小山幸佑)
金魚坂/東京都文京区本郷5-3-15(営)平日ランチ11:30~14:30L.O. ディナー17:00~21:00L.O. 喫茶11:30~21:00L.O. 土日祝 食事・喫茶11:30~19:30L.O.(休)月、第3火(祝日の場合は翌日休み) (撮影/写真部・小山幸佑)
金魚坂/東京都文京区本郷5-3-15(営)平日ランチ11:30~14:30L.O. ディナー17:00~21:00L.O. 喫茶11:30~21:00L.O. 土日祝 食事・喫茶11:30~19:30L.O.(休)月、第3火(祝日の場合は翌日休み) (撮影/写真部・小山幸佑)
※この連載が一冊の本になりました。『著名人50人が自腹で通う隠れ家 人生最高のひと皿』(小社刊。週刊朝日編集部)、好評発売中。
※この連載が一冊の本になりました。『著名人50人が自腹で通う隠れ家 人生最高のひと皿』(小社刊。週刊朝日編集部)、好評発売中。

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は、漫画家・やくみつるさんおすすめ「金魚坂」の「ビーフ黒カレー」だ。

【写真】「金魚坂」の外観と内観はこちら

*  *  *

 私はネットやガイドブックに頼って飲食店を探したりすることはありません。たいてい街を歩いて、自分の嗅覚で店を選んでいます。

 この店もそうでした。たまたま本郷に用事があり、菊坂あたりをぶらぶら歩いていたところ、細い路地の奥に「金魚」の文字を発見。私はまだ出版社勤めをしていた若い頃、金魚を飼っていたことがあるんです。だから妙に懐かしくなって向かってみると、そこは釣り堀のある金魚屋さんでした。喫茶店もあったので、試しに入って注文したのがこの黒カレーです。

 正直、さほど期待はしていませんでしたが、私の好みにどんぴしゃの味だった。はじめにルーの甘みを感じて、後からスパイシーな辛みが追いかけてくる。じっくり煮込んだ牛肉がゴロッと入って、じつにやわらか。最初はちょっと値段が高めかな?と思いましたが、サラダや味噌汁、杏仁豆腐、ドリップ式のコーヒーが付き、金魚も見学できて大満足。都心とは思えないリラックスできる空間も魅力です。

(取材・文/沖村かなみ)

「金魚坂」住所:東京都文京区本郷5-3-15/営業時間:平日ランチ11:30~14:30L.O.、ディナー17:00~21:00L.O.、喫茶11:30~21:00L.O.、土日祝 食事・喫茶11:30~19:30L.O./定休日:月、第3火(祝日の場合は翌日休み)

週刊朝日  2020年3月13日号