「ただ、その程度の熱であれば風邪でも出るので、市販の解熱薬を飲んで様子を見てもいいと思います。服用しても熱が下がらない、あるいはいったん下がってもまたぶり返すという状況だったら、早めに医療機関を受診してください」(山本医師)

 二次感染による細菌性肺炎では、細菌を殺す抗菌薬を使う。早期で軽症なら外来、重症化している人や重症化するリスクの高い人は、入院することが多い。脱水があったら点滴で補給する。重症の場合、人工呼吸器で対応するが、それで肺炎が治るわけではなく、肺炎がよくなるまでの時間を稼ぐために行われる。

「高齢者の肺炎は、一度起こすと繰り返しやすい。だからこそ、肺炎にかからない、肺炎になっても重症化させないことです」(同)

 手洗いを徹底し、免疫力を上げ、健康を維持することが、肺炎から身を守る術といえるだろう。(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2020年3月13日号