今年一番の冷え込みの中、自作の前で、笑顔の香取さん。「たくさんの人に愛されるアートになってほしい」 (撮影/遠崎智宏)
今年一番の冷え込みの中、自作の前で、笑顔の香取さん。「たくさんの人に愛されるアートになってほしい」 (撮影/遠崎智宏)
香取さんに壁画の制作を依頼した青山学院大生と一緒に。学生は「本物だー」と興奮 (撮影/遠崎智宏)
香取さんに壁画の制作を依頼した青山学院大生と一緒に。学生は「本物だー」と興奮 (撮影/遠崎智宏)
壁画の全体図。ステンレスの板に描かれているので、見ている人の姿が、鏡のように映りこむ。「映る人も作品の一部」(香取さん) (撮影/遠崎智宏)
壁画の全体図。ステンレスの板に描かれているので、見ている人の姿が、鏡のように映りこむ。「映る人も作品の一部」(香取さん) (撮影/遠崎智宏)

 昨年開催された個展をはじめ、アーティストとして精力的に活動している香取慎吾さん(43)。今度は、青山学院大学(東京・表参道)の校舎の壁に、巨大な絵を描いた。

【画像】香取さんの描いた壁画の全体写真はこちら

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 画家や造形作家の顔も持つ香取慎吾さんが、今回新しく手がけたのが、青山学院大学の校舎の壁画。

 昨年末、忙しい合間をぬって「クリスマスを含む」11日間をかけて創作した。高さ2.5メートル、幅11.5メートルの巨大壁画は、本人が「あまりに大きくてうろたえますね(笑)」と言うほどの迫力。10枚のステンレスの板にそれぞれ絵を描き、最終的に合体させて、壁に貼り付けた。青山学院大学の新経営スローガン「Be the Difference」に影響を受け、

「人のような存在を100体、描いています。人間は十人十色、考えも性格もそれぞれ違う。その違う人同士が支え合って生きている。自分も多くの人に支えられて、今を生きています」

 本人が語る作品に込められたメッセージは、SMAPの大ヒット曲「世界に一つだけの花」を思わせる。

「ナンバーワンよりオンリーワン」の理念と共に、いつまでも青山学院の壁を飾り続けてくれるに違いない。(取材・文/本誌・工藤早春)

週刊朝日  2020年3月6日号