「お父さん(泰典被告)は拘置所に連れていかれましたけど、青汁おじさんにお金をお借りしたおかげで保釈金を支払うメドが立ちました。感謝しています」

 三崎氏が泰典被告の保釈金のうち500万円分を貸してくれたという。三崎氏はその理由をこう話した。

「公文書改ざんをした財務省の官僚など上級国民は一切、罪に問われていません。かたや、いち国民である籠池さん夫妻は有罪判決。法の下の平等が正しければ、公文書改ざんした上級国民も罪に問われるべき。森友学園問題のときに財務省理財局長だった元国税庁長官、佐川(宣寿)さんに私も思うところがある。それで保釈金をご用立てしました」

 三崎氏は知人を通じて籠池被告夫妻と知り合い、互いに連絡を取るようになったという。「民事再生中で家も失い、預金もおさえられて、路頭に迷うような状況だと知りました。私も脱税で東京地検特捜部に逮捕された経験があるので、籠池さんの苦しい事情はよくわかる。籠池さんの主張に共感できるところもある。泰典さんには外に出てもらって戦ってほしいので、500万円をお渡しした」

「森友劇場リターンズ」がまもなく始まりそうだ。(今西憲之)

週刊朝日  2020年3月6日号

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今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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