そして女性のD教員については日常的にいじめを繰り返していたと記されている。

<日頃から口が悪いとされており、男性教員に対して「ポチ」「発情期のサル」と呼んだり、ふざけてビンタしたり足蹴りした様子も目撃>

 だが、D教員は「ふざけあいの延長という認識」と委員会に釈明していたというのから、驚くばかりだ。

 そして、いじめが認定された前校長は校内で「プチヒトラー」と呼ばれていたという。

<威圧的、高圧的だと考えていた教員は少なくない。複数の教員からパワーハラスメントが過ぎる、非常に傷つく言動(「死ね」「潰す」「俺を怒らせたらどうなるか」等)をされた>

<あいつはもう公開処刑や、自分に逆らうやつはやめさせるなどの感情の起伏が大きい>

<「プチヒトラー」、絶対的地位と評する者もいた<校長が怖くて(いじめのついても)相談できなかったとの声も少なくない>

 前校長について委員会の聞き取りに、多数の教員がそんな話をしたというのだ。

 だが、前校長は部下のパワーハラスメントの訴えに対して「逆パワーハラスメントである」と抗弁。

「当時の教員の課題、問題点を指摘して弁明する姿勢が管理職のありようとして強い非難に値される」と報告書では前校長の態度、対応が「原因の一端」と指摘している。

 そして、男性教員らに対してのいじめが「個人的資質によるところが大きい。改善できなかった小学校の歴代管理職らの対応、姿勢に原因」と記されている。

 A教員ら加害教員を知るある神戸市の教員はこう話す。

「話には聞いていたが、児童を教える先生がこんなひどいことをしていたというのは、同じ教員として申し訳なく思う。けど、A教員やD教員は、報告書でもいじめたのは冗談だといわんばかりの理由を語っている。また、前校長が自己弁護を繰り返す供述には本当に校長だったのかとあきれます。A教員も『なぜ俺だけが悪いねん』などと言っていた。こういう態度がいじめにつながったんじゃないのか」

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被害者の教諭のコメント