夏帆さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・掛祥葉子)
夏帆さん(右)と林真理子さん (撮影/写真部・掛祥葉子)
夏帆(かほ)/1991年、東京都生まれ。初主演映画「天然コケッコー」(2007年)で日本アカデミー賞新人俳優賞ほか多数の新人賞を受賞。「海街diary」(15年)で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。近年の主な出演映画に「友罪」(18年)、「きばいやんせ!私」「ブルーアワーにぶっ飛ばす」(19年)などがある。最新出演映画「Red」(原作:島本理生)が2月21日、全国で公開。 (撮影/写真部・掛祥葉子)
夏帆(かほ)/1991年、東京都生まれ。初主演映画「天然コケッコー」(2007年)で日本アカデミー賞新人俳優賞ほか多数の新人賞を受賞。「海街diary」(15年)で、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。近年の主な出演映画に「友罪」(18年)、「きばいやんせ!私」「ブルーアワーにぶっ飛ばす」(19年)などがある。最新出演映画「Red」(原作:島本理生)が2月21日、全国で公開。 (撮影/写真部・掛祥葉子)

 透明感あふれる笑顔の持ち主で、現れた瞬間、ふわっと和やかな雰囲気が漂った夏帆さん。作家・林真理子さんと2月21日に全国公開される主演映画「Red」(三島有紀子監督)のことや、将来結婚し、子どもを持ったときの生活について語り合いました。

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前編/夏帆「すべて捨てる」恋に憧れ…妻夫木聡を相手に官能的な女を演じ】より続く

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林:ネタバレになるからあんまり言えないけど、最後の決断がちょっと悲しいですよね。

夏帆:ラストは原作(『Red』島本理生)と違うんですけど、すごく潔いというか、とても映画的だなと思いますね。

林:終わり方も含めてフランス映画っぽくて、カトリーヌ・ドヌーブが昔やったのを見たかもしれないという気がする。この映画を見た人は、共感できる人もいるかもしれないけど、「塔子さん、ちょっとひどいんじゃない?」という声もきっと上がると思う。

夏帆:きっとそうだと思います。賛否は絶対あると思います。映画って賛否があってこそだと思うんです。必ずしも正しいことだけを提示するんじゃなくて。

林:そうですよね。映画はテレビと違って、選択してお金を払って見に行くので、その結果は自分が引き受けるわけですからね。賛否があって当然だと思う。

夏帆:今は、万人に喜んでもらえるような映画でなきゃいけないっていうのが、私はすごく寂しいなと思っていて。もっといろんな映画があっていいと思うんですよね。

林:カップルで見ると意見が分かれそうな気がする。

夏帆:男性が見ると、またちょっと違うかもしれない。

林:「浮気してるわけでもないし、ちゃんとやってるじゃないか。それなのにあんなことされたらたまんねえよ」みたいな。

夏帆:あるいは逆に「女はコワい。外ではどんな顔してるんだ」とか。

林:夫から「塔子のいちばん大切な仕事って母親だろ」って言われますよね。この映画、フェミニズムは表面に押し出してないけど、あの言葉が心に刺さる人って、いっぱいいるんじゃないですかね。夏帆さんも結婚したらきっと言われますよ。「子どもを置いて何日間もロケに行くのかよ」って。「どうしてもやりたい仕事だから行かせて」とか言って。

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