ロッテは、昨年8勝2敗の好成績で今年はエース格として期待される種市篤暉(21)、楽天に金銭トレードされた涌井秀章(33)の背番号「18」を今年から継承する二木康太(24)ら伸び盛りの若手が多い。種市は2016年秋のドラフト6位、二木は13年秋のドラフト6位と下位指名からのたたき上げで、ファームで力を蓄えて1軍の戦力に成長した。両投手は入団時に「金の卵」だったが、佐々木はスケールが違う。

 ただ、ありあまる才能があるから活躍できるほど甘い世界ではない。

 心強い存在となるのが吉井理人1軍投手コーチだ。日本ハム時代に、大リーグ・カブスのダルビッシュ有(33)や大谷と、球界を代表する投手を指導。「怪物の育成」にたけている。

 ある球団OBは、こう強調する。

「吉井さんに任せておけば大丈夫でしょう。知識が豊富で指導の引き出しが多い。どことは言わないが、違う球団だったらいろいろなコーチから投球フォームに口出しされて才能をつぶされる危険性があった。佐々木は入団した球団がロッテで良かったと思います」

 佐々木はダルビッシュ、大谷を越えられるか。(牧忠則)

週刊朝日  2020年2月21日号