「エアウィーヴ マサルスペシャルL」を使用するマサル(ロシアで。エアウィーヴ提供)
「エアウィーヴ マサルスペシャルL」を使用するマサル(ロシアで。エアウィーヴ提供)
遠藤会長の自宅で。カッチャンと初対面したザギトワ(遠藤会長提供)
遠藤会長の自宅で。カッチャンと初対面したザギトワ(遠藤会長提供)

 競技活動休止が報じられた五輪フィギュアスケート女子金メダルのロシアのアリーナ・ザギトワ選手(17)は目下、「できる限りマサルと一緒の時間を作りたい」と話しているとか。日本一、マサルとザギトワに近い人物である公益社団法人秋田犬保存会の遠藤敬会長に、最新の「ザギトワ&マサル」、マサルの妹である「カッチャン」の情報を聞いた。すると、秋田犬への深い愛が……。

【マサルの妹「カッチャン」と初対面したザギトワの写真はこちら】

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 改めて、マサルとザギトワのこれまでを振り返ろう。

 ザギトワは、平昌五輪直前の日本での合宿の際に、秋田犬の写真を見て、一目ぼれ。母親にねだり、五輪金メダルの褒美として、秋田犬を飼う、ということになった。それを知った秋田犬保存会が、ザギトワの希望に毛色が合う秋田犬をピックアップ。目の前で数匹の画像を見せ、ザギトワ本人が決めた。それがマサルだ。ザギトワが金メダルを取る8日前に生まれた赤毛の女の子だけど、マサル。

 五輪から3カ月後、「マサル」は、遠藤会長に連れられロシアに渡り、無事ザギトワ家の子になった。

 遠藤会長は明かす。

「ザギトワさんは、最後の最後まで、同じ赤毛のもう一匹と迷っていました。それがカッチャンです」

 ちなみにカッチャンの本名は、「勝花(しょうか)」。ザギトワが名付けた「マサル」の「勝」にちなんで、つけられた。

 最終候補に残ったカッチャンは、しばらくの間、遠藤会長の大阪の自宅で育てられていたが、昨秋、遠藤会長により「大館の役に立てれば」と、秋田県大館市に贈られた。マサルの妹として、すでに注目を浴びており、デビュー後の活躍が期待される。現在カッチャンを飼育する畠山正二さんは言う。

「おとなしくて人懐っこく、すなおで、いい子だ」

 それもそのはず。遠藤会長が、ザギトワに贈呈する秋田犬として挙げた5匹はすべて温厚で人懐っこいタイプだった。噛みつく可能性がある系統の犬は徹底的に排除した。

「もしも、日本からお贈りした犬が、フィギュア界のスーパースター、美貌を誇るザギトワさんに噛みついたりしたら、国際問題にもなりかねないですからね」

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