島津:ありがとうございます。「うたコン」のスタッフの方が、「これ私、歌えるかな」と思うような歌に毎回毎回挑戦するチャンスを与えてくださるので、ほんとに楽しいです。
林:島津さんのことを「歌怪獣」と言った方がいるんでしょう? 誰なんですか。
島津:マキタスポーツさんです。
林:最初ちょっと抵抗があったかもしれないけど、すごくいい意味で使ったと思いますよ。うまいこと言ったなと思って。
島津:私はぜんぜんイヤなことはないです。うれしかったです。
林:ゴジラが東京タワーをガリガリッてやるみたいに、ブルースだろうとジャズだろうと、どんな歌もガリガリ食い尽くして自分のものにしちゃう、という意味で言ったんじゃないですかね。
島津:ゴジラが食い尽くしていくって、ア~ハハハハッ。
林:島津さんはお子さんのときから「天才少女」って言われてたんでしょう?
島津:熊本はちびっこのど自慢大会がすごく盛んで、平日でも何カ所かでやってるぐらいだったんです。そこに片っ端から出てました。
林:熊本といえば水前寺清子さんを生み……。
島津:八代亜紀さん、石川さゆりさんもそうです。演歌の先輩が多いです。
林:歌のうまいお子さんたちにはチャンスが与えられている土地柄だったんですね。
島津:私はちびっこのど自慢大会にあまりにも出すぎてしまって、「あなたはこの前も優勝してるから、この大会にはもう来ないでください」と言われたことがあるんです。そしたらそこに携わってるテレビ熊本のプロデューサーさんが、「子どもにそんなことを言っちゃ可哀想だ。おじちゃんは土曜日のワイド番組を持っているから、コーナーをつくってあげる。そこで勉強しなさい」と言っていただいたんです。
林:まあ、なんてやさしい。
島津:それで15分ぐらいのコーナーをつくっていただいて、視聴者の方からいただいたリクエストでいちばん多かった歌を歌うというのを、週1回やらせていただいてたんです。土曜日の番組で、私、本名「亜矢子」っていうんですけど、「亜矢子のリクエスト演歌」というタイトルをつけていただいて。