「特殊な技術に率直に興味を持つ外国人に、自尊心をくすぐられて嬉しくなってしまったのではないか」(別の捜査関係者)

 警察庁関係者は通信会社員が標的にされた理由を次のように分析する。

「覇権を制したいロシアのプーチン政権でも日本の5G、AIなどに関心があり、日本の通信分野のトップ企業に食い込みたかったのだろう。ロシアの諜報活動では落とせそうな職位の人物を選ぶ」

 警視庁では他にもロシア側に渡った資料などがないか引き続き捜査を進めている。(野田太郎)

※週刊朝日オンライン限定記事