シニアの「てんかん」に交通事故リスク 認知症との深い関係も (1/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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シニアの「てんかん」に交通事故リスク 認知症との深い関係も

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山内リカ週刊朝日#シニア
イラスト/和田慧子 (週刊朝日2020年1月31日号より)

イラスト/和田慧子 (週刊朝日2020年1月31日号より)

高齢者てんかんの原因 (週刊朝日2020年1月31日号より)

高齢者てんかんの原因 (週刊朝日2020年1月31日号より)

 子どもが急にけいれんを起こして意識を失い、バタンと倒れる──。てんかんには、そんなイメージがあるが、実はシニアになってから発症するケースにこそ注意が必要だ。認知症や交通事故との関係も指摘されている。「高齢者てんかん」の最新事情を専門家に取材した。

【高齢者てんかんの原因で最も多いのは?】

*  *  *
 てんかんとは、大脳の神経細胞が突然、過剰に興奮して、発作を起こす病気。日本では60万~100万人の患者がいると推定され、決して珍しい病気ではない。

 子どものころに発症する病気と思われがちだが、最近は高齢になって初めて診断される「高齢者てんかん」が増えている。背景にあるのは高齢化。高齢者人口の増加に伴い、今後も患者数は増える可能性が高い。

 高齢者てんかんに詳しい国際医療福祉大学医学部教授で、福岡山王病院てんかん・すいみんセンター(福岡市早良区)の赤松直樹さんは次のように説明する。

「高齢者てんかんで注意しなければならないのは、一般的なてんかんのイメージとは違う形で発作が表れることがあることです。もちろん、多くの人が想像するような発作を起こすケースも、半数ほどあります」

 高齢者てんかんの半数に見られる特徴的な発作とは、けいれんが起こらない「焦点意識減損発作(焦点発作)」だ。スーッと意識がなくなったと思うと、その間、口をもぐもぐ、くちゃくちゃさせたり、フラフラと歩き回ったり、手をたたいたりといった自動症と呼ばれる動作を繰り返す。これが30秒~3分ほど続く。意識が戻ってもボーッと一点を見つめ、しばらくはもうろうとしていることが多い。

「焦点発作は、脳の1カ所の神経細胞がショートすることで起こります。特に言葉や記憶、聴覚に関わっている側頭葉や、記憶をつかさどる海馬の神経細胞で発生しやすいことがわかっています」(赤松さん)

 原因の半分は脳の病気。なかでも脳卒中が最も多く、全体の3分の1を占める。そのため、「脳卒中後てんかん」を、他のてんかんと区別して呼ぶこともある。脳卒中のほかには、脳腫瘍や脳炎、頭部外傷、認知症などが原因となる(認知症とてんかんの関係については後述)。


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