新人選手は各球団の寮に入り、新人合同自主トレも始まっている。ただ、特に即戦力と言われる大卒・社会人の選手は、あくまでアピールの場はオープン戦であってこの時期ではない。様々なトレーニングをする中で、自分に中長期的に何が足りないのか、そういった問題点を整理することが大切。2月中旬から3月中旬までで必ず実戦の機会は与えられるのだから、1月から普段以上の力を出そうとする必要はない。

 私も2月は宮崎を中心にキャンプを訪問することになると思う。

 選手によって置かれた立場も違うし、このイレギュラーな日程の中でどう戦おうとしているのか、首脳陣と話をするのも楽しみである。そして一人でも多く「面白いな」という選手を発見したい。

 昨年はソフトバンクドラフト1位、甲斐野のキャンプでのフリー打撃登板を見て、絶対に戦力になると感じた。シーズンだけでなく、昨年11月の「プレミア12」で日本代表の一員として大活躍するところまでは想像もできなかったけどね。私なりに感じた新戦力の情報を、またこのコーナーで紹介したいと思っている。

週刊朝日  2020年1月24日号

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東尾修

東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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