この時期はいつもインフルエンザ、風邪、ノロウイルスがはやります。何と言っても、うがい、手洗いの徹底です。受験生だけでは意味がありません。家族全員が風邪をひかないよう注意することが大切です。

 うがいには塩水がいいと昔から言われていますが、子どもたちはその味が嫌いだったため、紅茶でうがいをしていました。お茶には抗菌作用があるカテキンが含まれているので、日本茶、紅茶などでうがいをするといいということです。

 加えて、長女は保湿とウイルス遮断効果が高いとされる「ダチョウ抗体マスク」が気に入って、身につけていました。帰宅したら新しく取り換えて、自宅でも愛用していました。普通のマスクより少し割高ですが、見た目は変わらずニオイなどもありません。

 親は全力でサポートしながらも心配でしかたがないと思います。でも、親の心配なんて何の役にも立ちませんから毎日を淡々と過ごしてください。お子さんに「大丈夫?」「もっと勉強したら……」などと余計なことを口にしてはいけません。親のそのような態度は、お子さんをもっと不安な気持ちにさせてしまいます。親はドーンと構えて温かく見守ってください。

 入試当日は、できるだけ試験会場まで付き添ってほしいですね。一緒に大学の門まで歩いていくのでいいのです。子どもが無事に門の中に消えていくのを見守るのは、親の最後の務めだと私は思います。遠方の会場の場合、ホテルに前泊すると思いますが、きちんと予約できているか、いま一度確認しておきましょう。

 親は健康と食事に気を付け、頑張る受験生のそばで明るく普通に受験日まで過ごしてください。(構成・庄村敦子)

週刊朝日  2020年1月17日号