メルボルン・ビクトリー時代の本田圭佑(左)(C)朝日新聞社=2019年3月
メルボルン・ビクトリー時代の本田圭佑(左)(C)朝日新聞社=2019年3月
本田圭佑(C)朝日新聞社=2019年6月
本田圭佑(C)朝日新聞社=2019年6月

 サッカー元日本代表のMF本田圭佑(33)の動向が注目されている。

 本田は昨季限りでオーストラリア1部メルボルン・ビクトリーを退団。移籍先がなかなか決まらず無所属の状態が続いたが、11月にオランダ1部フィテッセに入団した。ところが、リーグ戦4試合に出場したのみで今月に電撃退団。本田の獲得に動いたレオニード・スルツキー監督の辞任で出番が減っていた背景があり、

「自分の使命は状況を変えることだった。だが、それはできず、スルツキー(監督)はクラブを去った。自分も冬以降、ここにいるべきではない」

 と英語の動画で退団の理由を語った。

 12月29日には自身のツイッターを更新。

「良かったことも沢山あったけど、それ以上に反省の多い1年やった。そしてまた1年歳をとる。当たり前すぎることなんやけど、こんな感じでいつか死ぬんかって思うと、『本田圭佑よ。何をしてる。お前はまだまだやるべきことはあるだろう』こんな自分と対話しながら、また今日も一歩前進する」とつづった。

 本田には大きな野心がある。2020年に開催される東京五輪に出場することだ。開幕時で23歳以下という年齢制限の対象外となるため、オーバーエイジでの代表入りを目指し、森保一監督にラブコールを送っている。だが、所属クラブが決まらない現在の状況が続くと厳しい。サッカー誌の担当記者はある提案をした。

「本田が森保監督にアピールするために、Jリーグ復帰は検討する価値があると思います。東京五輪の日本代表は久保建英(スペイン・マジョルカ)、安部裕葵(スペイン・バルセロナB)、堂安律(オランダ・PSV)、三好康児(ベルギー・アントワープFC)と中盤にアタッカーが豊富ですが、FWが弱い。裏を抜けて点を取るタイプの選手が多く、ポストプレーできる選手が少ないんです。本田は中盤が本職ですが、最前線でボールをキープできます。国際経験も豊富で結果を残してきているし、他の選手にはないリーダーシップとカリスマ性がある。Jリーグに復帰して活躍すれば森保監督の目に留まるし、東京五輪も見えてくると思います」

 本田のJリーグ復帰案。実現すれば、メディアも世論も盛り上がることは間違いないが、「プレーのスピードが遅い。今のJリーグでは通用しない」という手厳しい評価もある。日本のサッカーの一時代を築いた男は、どこのクラブでプレーするのだろうか。(梅宮昌宗)

※週刊朝日オンライン限定記事