林:私、料理はそんなにしないくせに、料理本を読むのが大好きなんですけど、「料理はスポーツと同じで、続けないとカンが鈍りますよ」っていう大原さんの言葉、ほんとにそうですよね。

大原:はい。それはそう思います。

林:ほんとにお恥ずかしゅうございます。

大原:いえいえ、林さんはお忙しいから。でも、お上手そうな感じがします。

林:私、週末はつくるようにしてるんですけど、緻密さがなくて、最後の詰めが甘いみたいで、焦がしたりとかしちゃうんです。

大原:アハハハ、そうなんですか。

林:NHKの「きょうの料理」にはお出になって何年ですか。

大原:レギュラーになって6年目だと思います。

林:あの番組のレギュラーになることに、皆さん憧れるみたいですね。何か失敗なさったことありますか。

大原:あんまりないですね。きのうたまたま収録だったんですけど、私、速いんですよ。料理が簡単だからだと思うんですけど、2本撮りで2時間巻き(予定より2時間早く)で終わりました。難しいことをやるよりも、「今の時代に合った合理的な料理を」と思っていますので。

林:そのギャップが大原さんの人気なのかもしれませんね。「京都はこうでっせ。こうしてつくるんどっせ」みたいな感じじゃなくて、冷蔵庫の余りものでつくるみたいな、そういうギャップが。

大原:毎日の暮らしで主婦してる方は、思うところがきっと一緒だと思います。男の方が料理するとなったら、材料をいっぱい買って、「今度いつ使うんやろ」と思うような調味料を使いたがるじゃないですか。でも、女の人の料理というのは、持続可能な、ものを無駄にしない料理なんですね。お大根の端っこも生かしてあげるような料理とかに喜びを見つけるので、そんなことがうまく伝わったらいいなと思ってます。

週刊朝日  2019年12月27日号より抜粋