室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
イラスト/小田原ドラゴン
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 作家の室井佑月氏は、安倍政権の「嫌らしさ」を指摘する。

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 野党5党派(日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社会保障を立て直す国民会議、社会民主党)は12月9日、閉会となる国会の会期を、40日間延長するよう大島理森・衆議院議長に申し入れた(与党は応じず、国会は閉幕)。

 だって、安倍首相は「桜を見る会」の疑惑について、なんら説明責任を果たしてないもん。「桜を見る会」は安倍首相の主催だったんだから、安倍首相が説明責任を果たさなきゃダメじゃん。

 今、彼とそのまわりがしていることは、子どもにでもわかるような嘘(うそ)や誤魔化(ごかま)しばかりだ。「桜を見る会」には安倍政権の問題点がわかりやすくすべて詰まっている。税金や権力の私物化、文書の隠蔽(いんぺい)、法律無視、ルール無視などなどだ。

 あたしたちの血税で、「詐欺師」「反社会的勢力」「ネットのデマサイトの関係者」や、女房の知り合いを招待したり、飲み食いさせたりしたのがバレたんだから、ちゃんと納得できるような説明してよ。

 やましいことはなんらしていないというなら、国会に出てきて野党の追及に反論すればいいだけの話。「桜を見る会」の招待者名簿や、後援会の前夜祭を開いたホテルの明細書も出してくれればいい話。

 お年寄りを騙(だま)したジャパンライフの元会長を呼んでいたのはもうバレてるよな。招待者名簿を出せないってことは、もっとエゲツない人が交じってたんじゃないかと思っちゃうわ~。

 ホテルの明細書を出せないっていうのは、寄付行為、公職選挙法に明らかに引っかかって、お縄になるからじゃないかって感じちゃうわ~。

 あげくに、安倍首相は招待者名簿を廃棄したのを障害者雇用の職員のせいにした。最低だな。ほら、こういうところにも「桜を見る会」は安倍政権の嫌らしさ、いかがわしさが表れているのではないか?

 与党、自民党や公明党の人たちは、ほんとうに今のままでいいと思っているのか? 新聞報道などによると、彼らは「逃げ切った」とか、「責任説明は果たした」とか口々にいってる。森山裕国会対策委員長なんて「国民は理解しつつある」なんていっておった。

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室井佑月

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室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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