沢尻エリカ(左)、ピエール瀧 (c)朝日新聞社
沢尻エリカ(左)、ピエール瀧 (c)朝日新聞社
元KAT-TUNの田口淳之介 (c)朝日新聞社
元KAT-TUNの田口淳之介 (c)朝日新聞社

 大麻、覚醒剤、合成麻薬……。2019年も芸能人による「クスリ」の犯罪が相次いだ。ただ、薬物の種類や本人の職業によって、その後の活動にも違いが出るようだ。

【写真】復帰への動きを見せている元KAT-TUNの田口淳之介

 11月、合成麻薬MDMAを所持していたとして麻薬取締法違反容疑で女優の沢尻エリカが逮捕された。12月6日の起訴後、保釈が認められ、現在は都内の病院に入院中だという。

 芸能ジャーナリストの佐々木博之さんは言う。

「薬物治療はもちろんですが、肉体的精神的ダメージの療養・静養のための入院といったところでしょうか。また病院にいればマスコミの取材攻勢から逃れることもできますので」

 沢尻被告は逮捕時には、すでに薬物をやっていなかったのではないか、と推測するのは芸能リポーターの石川敏男さん。

「おそらく大河ドラマが決まったときにはやっていなかったのでは。大河ドラマに向けた、芸能人としての覚悟があったのだという気がします。会見で涙ぐむほど思いの強いものだったし、交際相手の男と別れたのもそのためだと思います。それなのに、男から薬を預かってしまった」

 大河といえば、ミュージシャンで俳優のピエール瀧もだ。今年の3月に、コカインを摂取したとして麻薬取締法違反容疑で逮捕された。6月に、懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決が出て、確定している。

 2人とも警視庁東京湾岸署から保釈されたが、出方は対照的だった。沢尻被告は姿を見せずに裏門から出たが、ピエール瀧は、マスコミやファンの前で謝罪し、30秒間、深々と頭を下げ続けた。

 あれから8カ月余り。ピエール瀧の地元、静岡県に住む80代の父親は、こう語った。

「保釈されたときの様子は見ました。あれから本人からの電話は1、2度ありました。会話といっても、元気にやっているということだけです。私からも元気でやってくださいということを伝えました。本人は東京に住んでいるし、あとはがんばってやってもらうしかない」

 薬物というと、再犯の恐れがないのかが気になるところだ。前出の佐々木さんは言う。

著者プロフィールを見る
上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

上田耕司の記事一覧はこちら
次のページ