解散はしていなかったが、一部では不仲説もうわさされていた。柴田はラジオ番組で、山崎との関係を次のように語った。

「みんな信じないんだけど、俺と山崎は会ってたからね。誰も信じないけど(笑)誰もリークしないんだもん、だって。お店の人がやたら守ってくれたのかしら。ちょいちょい会ってたのよ、2カ月に1回とか長けりゃ半年に1回ぐらい会ってたからね」

 芸能評論家の三杉武さんは、アンタッチャブルの今後についてこう分析する。

「お笑い業界って、ファン目線でおもしろいと思う人と、業界内部のおもしろいと思う人とは、ズレがあることがあります。アンタッチャブルは視聴者やファンはもちろん、芸人仲間からも支持されていたコンビです。幅広い芸人さんたちが実力を認め、復活を待ち望んでいた。年末年始でバラエティーの特番が始まる直前、絶好のタイミングでの復活です」

 三杉さんはうまく復活できたのは、有田の存在が大きいと指摘する。

「有田さんはアンタッチャブルが売れない頃からかわいがり、山崎さんの魅力を発信した人、いわば“育ての親”です。お笑い好きなファンにはよく知られています。有田さんの番組で復活した、ということが、これだけ大きな反響の一因になっていると思います」
 
 山崎は「アメトーーク!」や「ロンドンハーツ」(いずれもテレビ朝日系)で人気芸人の座を確立してきた。コンビ再開はソロ活動にもプラスのようだ。

「山崎さんといえば、“暴走”と言えるくらい、立て続けにボケを繰り出せる人ですが、それを成立させるツッコミができるのは、ロンドンブーツ1号2号・田村淳さんや、有吉弘行さんら限られた方だけでした。やはり相方の柴田さんが、山崎さんのパワーを一番活用できる。今後はバラエティー番組のみならず、たとえばワイドショーのコメンテーターなど、活躍の幅が広がるかもしれません」(三杉さん)

 スーパーコンビ復活で、負けていられないと意気込む芸人もいる。南海キャンディーズの山里亮太はラジオ番組で、「漫才をちゃんとやらないとやべえな。だって、あんな面白い漫才をする人が帰ってきちゃった」と喜びながら語った。
 
 アンタッチャブル復活でお笑い界がさらに活気づけば、私たちファンも笑いながら新年を迎えられるかもしれない。
(本誌・緒方麦)

※週刊朝日オンライン限定記事