娘がハマる“ニャン魚”に疑問 一之輔「下半身の魚は何?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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娘がハマる“ニャン魚”に疑問 一之輔「下半身の魚は何?」

連載「ああ、それ私よく知ってます。」

春風亭一之輔週刊朝日#春風亭一之輔
春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。新刊書籍『春風亭一之輔のおもしろ落語入門 おかわり!』(小学館)が絶賛発売中!

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。新刊書籍『春風亭一之輔のおもしろ落語入門 おかわり!』(小学館)が絶賛発売中!

イラスト/もりいくすお

イラスト/もりいくすお

 とにかくみんな『ニャン魚』が好き、ということはよーくわかった。が、いまいち納得いかないのは「その下半身の魚は何なのか?」ということ(もっとも本家の『人魚』も同様だけど)。色は青、赤、ピンクが多い。娘の『ニャン魚』は青。青魚といっても鯖や鰯じゃない。真っ青だ。鮮やかな青。魚類図鑑を調べると一番近い色の魚は「ナンヨウブダイ」。暖かい海に生息するオデコの出っ張った口のとんがった大きな魚だ。これしかないな。我が娘の『ニャン魚』の下半身は「ナンヨウブダイ」。では他の赤、ピンクは?

 どうも「ナンヨウブダイ」は「イラブチャー」とも呼ばれているらしい。いや、「イラブチャー」のなかには赤やピンクの魚もいて、ブダイの仲間の総称が「イラブチャー」なんだそうな。ということは『ニャン魚』の下半身はみな「イラブチャー」と言えるだろう。ん? 「ナンヨウブダイ」に似た魚で「アオブダイ」というのもいるらしい。なんでもフグより遥かに強い毒を持つ危険な魚だ。有毒のスナギンチャクを食べるから毒が体内に蓄積されるという。

 ことによると娘の『ニャン魚』は「アオブダイ」ではないのか? 違いを調べてみると、安全な「ナンヨウブダイ」の尾びれは長く、「アオブダイ」の尾びれは……!!娘の『ニャン魚』はまさしく「アオブダイ」と同じ尾びれ!! 「気をつけて! そのニャン魚は猛毒!」と忠告すると、娘は私を無視して風呂に向かった。そうだろう、私が娘でもそうする。それにいつのまにか「猫」が「魚」になってしまった……。来年の「猫特集」は何とかしなければ……。そうだ、明日猫カフェに行こう。

週刊朝日  2019年12月13日号


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春風亭一之輔

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。この連載をまとめた最新エッセイ集『まくらが来りて笛を吹く』が、絶賛発売中

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