「朝比奈容疑者が使った自動小銃はM16のシリーズのM653というのもだろう。M653はアメリカなどで売られているが、一般的に買えるのは連射できないセミオート。だが、朝比奈容疑者が使った銃は2秒ほどで30発を連射できるもの。アメリカの特殊部隊などが使用するフルオートのもので軍用の特別な仕様なので普通は入手困難だ。おそらく事前に、連射できるように自動小銃に詳しい人物に操作方法を教えてもらっているはず。『連射すれば、何発かは当たるだろうと思っていた』と朝比奈容疑者は話し、殺害への執念が感じられる。朝比奈容疑者は『昨年12月に6代目山口組に破門され、組には属していない』と話している。だが、個人で自動小銃、回転式拳銃2丁を用意するのは無理。6代目山口組が関わっている可能性がある」(前出の捜査関係者)

 朝比奈容疑者は京都市内で逮捕された際、パトカー2台ではさみうちにされ、警官に取り囲まれると2丁の拳銃を車から取り出し、後方のパトカーに銃口を向けたことで公務執行妨害でも逮捕された。だが、朝比奈容疑者は2丁の銃をなぜか、路上に投げ捨てた。

「後方のパトカーの警官たちは、撃たれると思って、身体をすくめて身を隠したそうだ。もし自動小銃が発射されたと考えるとゾッとする」(前出の捜査関係者)

 一般人が巻き込まれる前に、警察当局が激化する神戸抗争に歯止めをかけてほしいものだ。(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事